整体院の集客がうまくいかない理由とは？おすすめの集客方法について解説

整体院を経営していると「なかなか新規のお客さんが来ない」「リピーターが定着しない」といった悩みを抱えることもあるのではないでしょうか。そこで本記事では、整体院の集客がうまくいかない理由と、その課題を解決するための具体的な集客方法をオンライン・オフライン両面から紹介します。ぜひ今後の集客活動に役立ててください。

整体院の集客がうまくいかないありがちな理由とは

整体院の集客がうまくいかない場合、集客戦略がうまく機能していないことが考えられます。整体院は競争が激しい業界であり、多くの院が同じエリアに存在しています。

その中で差別化やターゲット設定を間違えると、集客に失敗することが多いです。ここでは、整体院の集客がうまくいかない理由としてありがちな失敗をいくつか挙げ、それに対する対策を解説します。

他の整体院と差別化ができていない

同じエリア内に複数の整体院が存在する場合、とくに新規開院の際は「どこの整体院も同じ」と思われがちです。もし他院と明確に差別化できていないと、患者さんに選ばれる可能性は低くなります。

差別化ができていない場合、患者さんが来院する理由が見つからず、他院との競争に負けてしまいます。差別化を図るためには、自院が提供できる「＋α」の付加価値を考えることが重要です。

たとえば、整体に加えて「ストレッチやマッサージを組み合わせた施術」「スポーツ障害に特化したプログラム」「産後ケア専門のプログラム」などが挙げられます。

ターゲットが明確化されていない

ターゲットが明確でないと、どのような集客施策を行うべきかがわからなくなります。整体院の運営を成功させるためには「どんな人に来てもらいたいのか」を明確にし、そのニーズに合わせた施術やサービスを提供することが重要です。

たとえば、肩こりや腰痛に悩むビジネスパーソンをターゲットにする場合、そのターゲットに響く言葉やサービスを提供する必要があります。

対して、妊婦さんや産後ママをターゲットにするのであれば、リラックスできる空間や子育て支援を行っていることを強調することが効果的です。

ニーズを把握できていない

集客がうまくいかない理由として、施術者目線でサービスを組み立ててしまっているケースがあります。自院で提供するサービスが、必ずしも患者さんのニーズに合致しているとは限りません。

たとえば、最新の高機能機器を導入しても、患者さんが求めているのは機器そのものではないかもしれません。

患者さんが本当に求めているのはただの施術だけではなく、治療の過程でのリラックスできる時間やスタッフとの信頼関係、通いやすい場所にあることなどが多いです。

高額な回数券が売れない場合、患者さんは「費用対効果」が感じられないと判断している可能性があります。このような問題を解決するためには、定期的に患者さんのニーズを把握することが重要です。

集客を成功させるためのコツ

整体院の集客に苦戦している場合、少しの視点の切り替えや仕組みの見直しで、大きな改善が見込めることも少なくありません。

多くの院では、集客方法やサービスの提供方法にほんの少しの工夫を加えるだけで、顧客の反応が劇的に変わることがあります。

たとえば、ターゲット層を明確にしてそのニーズに合わせた広告戦略や施術内容の見直しを行うことで、より効果的な集客が可能になります。

また、インターネットを活用した宣伝方法の活用や、患者さんとのコミュニケーションを工夫することで集客の流れを安定させられます。

ここでは、整体院が集客を成功させるために押さえておきたい基本的なポイントや考え方を紹介します。どれもすぐに実践できる内容ばかりなので、ぜひ試してみてください。

ペルソナの設定

ペルソナとは、簡単に説明すると理想的な顧客像のことです。性別・年齢・職業・生活習慣・悩みなどを具体的に設定することで、集客施策全体に一貫性が生まれます。

たとえば「30代女性・育児中・肩こりに悩む・インスタをよく見る」などの人物像が挙げられます。

このように、ターゲット層の人物像が見えていればターゲットに響く表現やSNSの活用方法が明確になり、広告費の削減につながりやすいです。さらに、ペルソナの設定は、院内スタッフとの共通認識づくりにも役立ちます。

自院の強みをアピールする

競合が多い中で選ばれるには「ここにしかない価値」を明確に打ち出すことが不可欠です。「国家資格保有の施術者が対応」「女性スタッフが常駐」「キッズスペース完備」など、患者にとって安心材料となるポイントを洗い出しましょう。

そして、その内容を公式サイト・Googleビジネスプロフィール・SNSなどにしっかりと掲載しましょう。どんなに腕に自信があったとしても、自院の強みは具体的にアピールしない限り伝わりません。

口コミ・紹介を取り上げる

実際に来院した患者の声は、何よりも信頼性の高い集客材料になります。Googleの口コミ、SNSでの体験談、アンケートの声などを活用して「この整体院なら安心」と感じてもらえる空気感をつくりましょう。

また、紹介制度を設けて、紹介してくれた人・紹介された人に割引クーポンを配布するといった特典を用意するのも有効です。このように、自然な形で紹介が生まれる仕組みをつくることがポイントです。

新規顧客の集客のコツ

新規顧客の獲得は、整体院にとって非常に重要です。しかし、競争が激しい中で新たな来院者を引き寄せるには、戦略的なアプローチが不可欠です。まず「初回限定割引」や「無料カウンセリング」などの施策を取り入れることで、はじめての来院者にとってのハードルを下げられます。

これにより、興味を持った人が実際に足を運ぶ確率が高まります。さらに、GoogleマップやSNSを活用して、整体院の露出を増やすことが効果的です。

検索結果で上位に表示されることで、自然と目に留まりやすくなり、集客につながります。また、ホームページやSNSには、予約の導線がわかりやすく設置されていることが重要です。

はじめての来院者は、どれだけ簡単に予約できるかを重視します。そのため、オンライン予約をスムーズに進められるようにしておきましょう。

最後に、整体院の雰囲気が伝わる写真や動画を活用して、来院前に安心感を与えることも大切です。これらをうまく組み合わせることで、新規顧客の集客がより効果的になります。

リピーターの集客のコツ

リピーターは、整体院の安定した経営を支える重要な存在です。定期的に通ってくれる患者を増やすことは売上の予測性を高め、効率的な運営にもつながります。

では、リピート率を高めるためにはどのような工夫やアプローチが必要なのでしょうか。まず大前提として、施術そのものの満足度が高くない限り、リピーターは増えません。

もっとも大切なのは、施術後の効果やサービスの質に満足してもらうことです。しかし、それだけではリピートにつながるのは難しいため「次回の予約を帰り際に取ってもらう」「定期的なフォローメールで来院を促す」など、患者が再度訪れる動機を作る仕組みが必要になります。

加えて、回数券の導入も有効です。一定期間内に複数回通うことを促すことで、患者は通院のハードルが下がり、定期的に通う意識が高まります。

また、LINEなどのアプリや予約システムを活用して、リマインドの通知やお得情報を配信することも効果的です。これにより、患者さんは次回の来院を忘れずに済み、来院意欲を持続させることができます。

このように、患者が再度来院したくなるような環境づくりと仕組みの整備が、リピーター獲得に欠かせません。

休眠顧客の集客のコツ

休眠顧客へのアプローチは、コストをかけずに集客できる効果的な方法です。まず、LINEやメールを活用して「お久しぶりキャンペーン」などを行うことが有効です。

たとえば「前回の症状はいかがですか？」とパーソナルなメッセージを送ることで、再来院への動機付けができます。

これにより、顧客は自分が大切にされていると感じ、再訪の意欲が高まります。さらに「○月末までの再来院で特典あり」など、限定性のある施策を取り入れることも効果的です。

時間的な制約が加わることで、再来院を促す心理が働きやすくなります。また、休眠顧客に新しい施術メニューやスタッフの増員など、自院の進化を伝えることも有効です。

これにより、顧客は「新たな魅力」を感じ、再来院のきっかけが作れます。休眠顧客の掘り起こしには、施術だけでなく関係性づくりが重要です。定期的にパーソナルなアプローチを行い、再来院を促進しましょう。

整体院におすすめの集客方法：オンライン編

現代の集客において、オンラインの活用は欠かせない要素となっています。インターネットを利用した集客は、地域に限らず広い範囲で潜在顧客とつながれるため、非常に効果的です。

とくに整体院においては、ホームページやSNS、Web広告をうまく活用することで、新規顧客との接点を増やすことができます。

また、オンラインでの情報発信は、24時間いつでもアクセスできるため、顧客にとっても利便性が高いです。そのため、積極的に利用する人が増えています。

さらに、口コミやレビューもオンラインで広まりやすく、信頼性を高める一助となります。ここでは、整体院におすすめの効果的なオンライン施策を紹介します。

これらの施策を活用することで、効率的に集客を図り、より多くの患者さんに知ってもらうことができます。

SEO・MEO対策

整体院の集客において、Google検索やGoogleマップからの流入は非常に大きなウエイトを占めています。SEO（検索エンジン最適化）では、自院のホームページが検索結果の上位に表示されるよう、地域名や施術内容を含んだコンテンツを充実させましょう。

一方、MEO（Map Engine Optimization）はGoogleマップ上での露出を高める施策です。この対策をすることで「整体院＋地域名」で検索した際に自院が表示されやすくなります。口コミの数と評価、営業時間や画像の登録状況などが影響するため、しっかり管理しておくことが大切です。

YouTubeチャンネル・SNSの開設

動画やSNSは、視覚的な訴求力が強く、信頼感や親近感を生むのに役立ちます。YouTubeで「肩こり解消ストレッチ」や「整体師が教えるセルフケア」などの動画をアップすることで、専門性をアピールできます。そして、見た人が「この先生に施術してもらいたい」と思う導線にもなるでしょう。

また、インスタグラムやTikTokでは日常の風景やお客さんの声、施術風景などを発信することで、潜在的な来院候補者とゆるくつながることが可能です。

現代の集客においては、整体院の院長やスタッフがインフルエンサーの役目を果たすケースもあります。そのため、SNSの有効活用はマーケティングにおいては欠かせません。

Web広告の活用

Google広告やインスタグラム広告を活用することで、地域や年齢、性別などターゲットを絞った広告配信が可能となります。さらに、初回限定の割引クーポンを掲載したランディングページと連携させると、より高い効果が期待できます。

とくに広告は「短期間で結果を出したい」場合に有効で、予算や目的に応じて調整できる点が強みです。ただし、費用対効果を意識した運用が求められるため、運用データの検証は常に欠かせません。

整体院におすすめの集客方法：オフライン編

オンライン集客が注目される一方で、オフラインでの施策も地域密着型の整体院には依然として有効です。とくに年配層やインターネットに慣れていない層へのアプローチには、顔の見える集客方法が効果を発揮します。

店頭ボードの設置

店頭に置かれたブラックボードや立て看板は、道行く人に整体院の存在や施術内容を知らせる重要な役割を担います。「本日空きあり」「初回キャンペーン実施中」など、リアルタイムの情報をわかりやすく伝えることで、ふらっと立ち寄ってくれる可能性が高まります。

さらに、ボードのデザインや手書きの温かみが「親しみやすさ」にもつながることも多いです。

顧客からの紹介

来院中の患者さんからの紹介は、信頼度の高い集客経路となります。紹介を促すためには、「紹介者・被紹介者の両方に特典を用意する」「紹介カードを配布する」など、具体的な仕組みを整えることが大切です。

紹介をしてもらいやすくするためにも「友人や家族で悩んでいる方がいたら、ぜひ紹介してください」といった日々の声掛けも有効です。

地域イベントへの参加

商店街の祭りや地域の健康フェアなどの地元イベントへの参加は、整体院の存在を知ってもらう絶好の機会です。無料の姿勢チェックやワンポイント施術体験を提供すると、参加者との距離が一気に縮まり、実店舗への来院につながりやすくなります。

地域への貢献がイメージアップにもつながり、結果的に口コミの広がりを生むこともあります。とくに年配層へのアプローチとして、地域イベントなどの露出は口コミを広める良いきっかけとなります。

年配層にアプローチしたい場合におすすめの方法を紹介

整体院では、慢性的な不調に悩む年配の患者さんが多くを占めることもあります。しかし、年配層はデジタルに不慣れな人が多いため、若い層とは異なるアプローチが求められます。

ここでは、年配層に向けた効果的な集客の工夫について解説します。

チラシのポスティングや新聞折込

年配層には、紙媒体での情報提供が依然として有効です。チラシを地域にポスティングしたり、地元新聞に折り込んだりすることで、デジタルでは届きにくい層にアプローチできます。

チラシの内容は大きな文字と分かりやすい図解を使い「何ができるのか」「どんな人が対応するのか」を丁寧に伝えることが重要です。読みやすく、見やすい紙面づくりも意識しましょう。

地域情報誌への掲載

地域の情報誌やフリーペーパーに掲載するのも、年配層の集客において効果的です。こうした地域密着型の媒体は、病院やスーパー、公共施設などに設置されており、年配層の目に留まりやすい特性があります。

読者が求めているのは「信頼できる地域の専門家」です。そのため、実績や専門性をしっかりと伝える構成が求められます。さらに、クーポンつきの掲載で来院を促すのもひとつの方法です。

整体院の集客における注意点

集客のための施策を実行する際は、勢いだけで進めてしまうと逆効果になる可能性もあります。とくに整体院は信頼性が重要な業種なので、注意点を押さえて運営していくことが欠かせません。

ここからは、集客の際によくある落とし穴や意識しておきたいポイントを紹介します。

広告規制に要注意

整体院は「医療広告ガイドライン」に準拠する必要はありませんが、景品表示法や薬機法など、広告に関する法律の影響を受けるケースがあります。たとえば「必ず治る」「効果絶大」など誇大表現に該当するキャッチコピーや、根拠のない実績数、実在しない患者の声を掲載することはNGです。

また、実在する口コミや体験談であっても、誤解を招く内容や過剰な演出にならないよう配慮が必要です。信頼される整体院を目指すのであれば、実態に則した誠実な情報発信が前提となります。

費用対効果を検証する

どんなに魅力的な集客施策であっても、費用に対して見合った効果が出ていなければ意味がありません。広告費をかけている場合は、どの媒体からどれだけの予約があったかを数値で把握し、集客単価（1人の集客にかかる費用）を定期的にチェックしましょう。

また、SNSや動画発信においても、投稿内容の反応率やフォロワー数の推移を見ながら内容を改善していくことが大切です。PDCAサイクルを意識して施策を回し続けることで、より効果的な集客戦略が見えてきます。

まとめ

整体院の集客がうまくいかない理由を理解し、オンライン・オフライン両方の方法で改善策を実践することで、集客力を高められます。新規顧客の獲得はもちろん、リピーターや休眠顧客の再活性化にもつながる、効果的な戦略を取り入れることが重要です。また、体の不調が多くなる年配層にアプローチしたい場合は、チラシの配布や地域情報誌への掲載が効果的です。今後の集客活動にこれらの方法を活用し、安定した集客と経営の成長を目指しましょう。